千葉県公立高等学校事務長会

第3回関東地区特殊学校事務長研究協議会報告



平成15年10月10日,千葉市中央区の『ホテルポートプラザちば』に於いて「第3回関東地区特殊学校事務長研究協議会」を,関東1都6県に山梨県を加えた8都県から106名の参加者を迎えて開催いたしました。  この協議会は,関東地区における盲・聾・養護学校の事務長等が一堂に会し,特殊教育諸学校に共通する諸問題及び校種別の諸課題について調査研究し,事務長の資質を高めること等を目的としています。

◆ 開会式

<実行委員長挨拶>

 教育改革が進行する中で事務長の職務としての教育条件整備等について,情報の交換により,より一層研究協議を深めたい…等の挨拶。 (小野寺実行委員長/千葉県立千葉養護学校事務長)

<来賓挨拶>

・千葉県教育委員会(荒木田特別支援教育課長)
 「特別支援教育の在り方に関する調査研究協力者会議」の最終報告について,個別支援計画・特別支援コーディネータ・地域のセンター的役割等概要の説明の後,特別支援学校への移行の中で,校長を支え,学校経営の創意工夫を期待する…等の御挨拶。

・千葉県盲聾養護学校校長会(澤田会長/千葉県立養護学校流山高等学園校長)
 財政状況が厳しい中,教育の内容へも理解を深めてほしい。また,研究会への参加は,情報を得ることが最大の利点,一つでも有益な情報が得られるよう充分な討議を期待したい…等の御挨拶。

・全国特殊教育諸学校事務長会(清水会長/東京都立光明養護学校事務室長)
 関東特殊教育諸学校事務長会の組織改編及び,教育改革の進む中で今後の動向に留意しつつ,より研究協議を深めて行きたい…等の御挨拶。
※ 来賓各位より関東地区特殊学校事務長あてに励ましの御挨拶がありました。

◆ 記念講演

 千葉県立千葉盲学校伊藤和男校長先生より「ノーマライゼーション社会と私」と題して,講演をいただきました。

 幼児緑内障を発症してからの幼児体験,盲学校在学当時の状況,教育大学(現筑波大学)附属盲学校高等部での勉学など成長過程での体験の数々を紹介され,化学の先生が実験の反応を音に変換して伝えてくれたことに感激したことや,大学に進んでから教育実習で黒板に貼付した模造紙数枚が落下した時に揃えて直してくれた生徒に感激したことなど,これまでの人生が多くの人々に支えられてきたことに感謝すると述べられました。
 また,数々の経験から,前例となる障害者が問題にきちんと対処することで,後進に道が確保されていくことを実感したと語られました。

 ノーマライゼーションの進展については,国際障害者年が契機となり社会構造が変革しバリアフリーが進歩したことと,ハード面の進化が心情面での進歩を促進したことを挙げられ,日常使用する機器には使う人に易しいユニバーサルデザインが重視されるべきであると提言されました。
 最後に「事務長さん達には養護学校と子供たちを今後も支援してくださるようお願いしたい。」と述べられて講演を終えられました。
※ 参加者からは,感動したとの声が多数聞かれるなど大変好評でした。


◆ 分科会

 学校種別により,盲・聾・肢体不自由・知的障害・病弱の五つの分科会を開催しました。参加校は,盲学校分科会11校,聾学校分科会11校,肢体不自由分科会20校,知的障害分科会56校,病弱分科会6校で,各々情報提供,情報交換等で活発な討議が行われました。

◆ 全体会

 各分科会より,都立養護学校から提供された自律経営予算についての情報や,学校のセンター機能の現状紹介等協議の内容が報告されました。

◆ 閉会式

 全体会に引き続き閉会式が行われ,実行委員長のお礼のことばに続き,次回開催県の茨城県実行委員長より,第4回協議会を水戸市で開催する旨の宣言があり閉会となりました。



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